【メソッド公開】値上げを成功させる方法

この記事は

  • 値上げをする時のコツを知りたい!
  • 値上げをしないといけないけど、顧客が減ったらどうしよう?
  • なぜ他の店は値上げが出来ているのか?

というような人向けの記事になります。

 

2021年発行の中小企業白書によると、コスト上昇の価格転嫁を約60%の企業が成功しているそうです。

世の中値上げラッシュで、ガソリン代や電気代だけでなく、さまざまな物の仕入れが上がっていますね。

さらに最低時給まで上がる、というなかなか企業にとっては大変な時期になっています。

企業によっては、コスト増により、売れば売るほど赤字になる、ということもあるようです。

 

値上げや価格交渉をすると解約になったらどうしよう、など悩むこともありますが、やるしかない時が来ていますね。

 

今回読んだ本は、

小さな会社・お店のための値上げの技術

辻井啓作さんの著書です。

 

f:id:mushisanlovelove:20220626210356j:image

 

私の勤めている会社でも値上げを控えており、正直言って値上げのタイミングで解約になったりしないかビビっています。

私と同じく値上げのリスクにビビっている方はぜひこの記事をお読みください。

 

このブログでは、サラリーマンや副業、株式投資を行なっている人向けに、私が読んだ本についての参考になった点をまとめています。レビューが参考になりましたら、是非実際の本を手に取って読んでみて下さい。

 

 

まずはこの本の目次です。

このような内容がこの本には載っています。

 

◆目次◆
  • 第1章 どうして値上げが必要か
  • 第2章 値下げの麻薬にはまっていませんか
  • 第3章 人はなぜ値上げに抵抗があるのか
  • 第4章 値段のメカニズムを知る
  • 第5章 中小企業が実践できる値上げの技術
  • 第6章 値上げのための心構え

 

以下に「小さな会社・お店のための値上げの技術」を読んで、私なりに心に残ったことをまとめていきます。

 

他社はなぜ値上げが出来ているのか?

商品やサービスの値段が勝手に上がっていくことは無い。値上げができる会社は、強い意思を持って値上げして、それが受け入れられるよう努力している。売上が減っても、仕入が同じように減るので、値上げする前に比べて利益の額は増える。値上げをする際の判断基準に、「自分なら買う値段か」という観点は入れない。原価を知っている人間の判断基準は違うから。

 

f:id:mushisanlovelove:20220626210059p:image

 

顧客は買うもの

顧客は買うもの。広告宣伝費と販売促進費をかけないと新たなお客さんに来てもらうことはできない。値上げで出た粗利でこの経費をねん出する。まず値上げをして、その価格で売れることを目指す。ただし、お客様が買うきっかけを作るために、一時的に販売促進の値下げをする。

 

 

値上げはお客さんも幸せにする

値上げをすることで商品やサービスの内容を充実させることができれば、喜ぶお客様も出てくる。値上げしたことで広告費もかけられるようになれば、今まで知らなかったお客様へ情報を届けられ、買うことができるという幸せも得られる。もっとも重要なお客様の幸せは、気に入った商品やサービスを買い続けられること。安いに越したことはないが、それよりもその商品がなくなることの方がもっと困る。

 

f:id:mushisanlovelove:20220626210120p:image

 

値下げしないことは値上げよりもお客様の抵抗感は少ない

値下げして販売することが当たり前になっているのであれば、値下げしないだけで実質的には値上げと同じで利益が増える。値下げが常態化しているのであれば、値下げしないと売れない商品になっているので見直しが必要。値下げは一時的に売上を伸ばすが、すぐに周りに伝わり値下げ合戦になり、利益を下げるだけになってしまう。

 

 

1番いいお客様

一番いいお客様は、商品やサービスに満足し、定価で買ってくれるお客様。値下げをすることは、定価で買ってくれるお客様から得た利益を使って定価で買わない人を優遇すること。

 

 

不必要な値引きはBtoBでよく見られる

担当者の自信のなさが原因。自分の扱う商品やサービスに自信がなく、かつ自分自身にも自信が持てないと、値引きで相手に媚びるしかなくなる。担当者は、値上げに抵抗がある人と、抵抗がない人にわかれる。お客さんに申し訳ない、お客さんに迷惑をかけて自分の会社だけ儲かるのは気が引ける、と考えるのは間違い。どれだけ値段が高くても、それに見合った満足があれば、それはぼったくりではなく付加価値。コーラの原価は数%である。

 

f:id:mushisanlovelove:20220626210207j:image

 

価格のシグナル効果

「人は高いものは質のいいものだと思う」。原材料価格の高騰などの社会的に広く知られている要因による値上げは、お客様もその事情を知っていることが多く、受け入れられやすいので、それほど心配する必要はない。お客様に理解されやすい値上げの機会と割り切ることが大切。

 

 

サービス業にこそパッケージが必要

サービス業は形がない。パッケージで見かけを与えてあげることが重要。品質を具体的に示し、安心できるパッケージにする。マニュアルをお客様に「ご参考までに」と渡すなど。きちんとやっているなどの演出が重要。人はどこから買うかとか、どのような保証やアフターサービスがあるかというようなことも商品の価値に含めて考える。商品力を高める(商品の価値を高く感じてもらう)には、どの部分の価値を高めるかを考える。

 

 

まとめ

値上げに対する自信を深めてくれる一冊だと思いました。

自社がプライスリーダーならば値上げは難しくないでしょうが、競合も多く、他社に乗り換えが容易な場合は値上げに踏み切るのは非常に勇気がいることだと思います。

値上げに自信がない方はぜひ、一度この本をゆっくりと読んでみてはいかがでしょうか。