【2分で読める】r>gピケティの「21世紀の資本」

「勝ち組」「親ガチャ」産まれた時点で既に大きな格差があると思いませんか?

政治家の子供は政治家に、医者の子供は医者に、お金がある家庭の子供は質の高い教育を受け、さらに富を増やす。

現代では、「富の不平等」がどんどん拡大しています。

その経済格差を阻止する考え方、フランスの経済学者、トマ・ピケティの「21世紀の資本」が注目されています。

 

◆トマ・ピケティとは◆
トマ・ピケティはフランスの経済学者。経済的不平等の専門家であり、特に歴史比較の観点から研究を行なっている。著書「21世紀の資本」はベストセラー。ピケティが取り上げた、所得上位層の所得が、総所得に占める比率の推移をめぐる研究は、2011年のウォール街を占拠せよ運動に大きな影響を与えた。

 

今回読んだ本は、

一番やさしいピケティ超入門

中野明さんの著書です。

 

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このブログは、忙しい方向けの【時短読書】を目的に作成しています。

ビジネス書や投資本を中心に私が実際に読んだ本について、要約をしています。

このブログで本の要点を掴み、さらにもっと多くのことを得たいと思ったら、実際の本を手に取って読んでみて下さい。

本屋さんに行っても、何を読めばいいのかわからない、という方にも参考になるブログを目指しています。

 

まずはこの本の目次です。

このような内容がこの本には載っています。

 

◆目次◆
  • 1章 「21世紀の資本」は何のために書かれたのか?
  • 2章 「r>g」とは、いったい何を意味しているのか?
  • 3章 歴史を通して見た「不平等」の真実とは?
  • 4章 経済格差は本当に拡大しているのか?
  • 5章 経済格差の進行は食い止められるのか?

 

以下に「一番やさしいピケティ超入門」を読んで、私なりに心に残ったことをまとめていきます。

 

ピケティの主張とは?

r>g

rは資本収益率。

gは経済成長率。

経済成長が停滞して労働所得が伸び悩むと、資産を所有する「富める者」がさらに富む一方、資産を所有しない「貧しい者」がさらに没落する。

 

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歴史的事実としてのr>g

日本の場合、1950年代から70年代初めにかけて、年9%遠超える経済成長を達成した。

また現在の中国も年7%の成長維持している。

過去の歴史を振り返ると、極めて特異な事例。

 

 

r>gは民主主義もむしばむ

r>gが継続すると、富を持つ人は、子に対する充実した教育を与え、豊富な遺産を残し、高い政治的発言力を持つようになり、さらに富が集中していく。

このように遺産相続や資本収益が有利に働く社会は、平等な環境での競争や機会の均等、さらには自由への平等なアクセスすら著しく損なう可能性がある。

 

 

r<gの時代とは?

歴史的に見てもほとんどの時代がr>g。

r<gの時代が起きた理由は、戦争で資本が破壊され、インフレが起こり、技術革新やさしい戦後復興、人口増加により大きな経済成長をしたことが要因。

 

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格差社会を食い止める資本に対しての増税

世界中のあらゆる資本に対して、1回限りではなく、年次で、累進的な課税を行う。

これが実現できれば、莫大な資産を有する人は、結構な額の税金を毎年納税することになるため、非効率な資産を切り離すインセンティブとなる。

結果、流動化が高まった資産は、より効率的に運用できる人の手に渡り、資産全体の運用効率が高まる。

 

 

 

まとめ

岸田首相の提言する「新しい資本主義」には、この資本に対する累進課税はあっていそうですね。

少なくとも株式投資の利益への増税よりもはるかに良さそうです。

ただ、この資本に対する累進課税は、まず世界中の人々の資産を把握することが第一条件となるため、実現は難しいのかもしれません。

 

日本ではマイナンバー制度やインボイス制度により資本の捕捉が少しづつ進んできている気はしますが、抵抗しているのはこのような資本家サイドなのかもしれないですね。

 

格差社会で少しでも上位に位置するためにも、今から少しずつでも資産運用を行い、資本家サイドへ移っていきたいものだと感じました。