FC加盟を考える人へ元スーパーバイザーが伝えたいこと
独立して起業をしたいけど、どのフランチャイズに加盟すればいいのか、悩むことはありませんか?
この記事にたどり着いた方の中には、もしかしたら今のサラリーマン生活がイヤで、独立したい、起業したい、と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
私は過去に、大手のフランチャイズ本部で、スーパーバイザーを担当していた経験があります。
そのような経験から、フランチャイズビジネスには興味があるため、今回はこの本を読んでみました。
今回読んだ本は
「こうすれば成功する!フランチャイズ起業 情報収集からオープンまで」
中川強さんの著書です。
まずはこの本の目次です。
- 第1章 今、起業はこうなっている
- 第2章 敗者たちの記録
- 第3章 FC加盟のポイント
- 第4章 フランチャイズ起業家のみなさんへ
ちなみに、どのフランチャイズに加盟するか、本気で選びたいのであれば、私の結論はこの本とは全く異なります。
私の結論は、「そのフランチャイズ店で、まずアルバイトしよう」です。
フランチャイズ起業は、人生を賭けた大きな決断ですが、あまりにも簡単に考えている方が多いと思っています。
アルバイトをすることで、そのビジネスの仕組みもよくわかります。
ビジネスの仕組みを理解し、このビジネスなら成功できるという自信を持ったあとは、本部のスーパーバイザーと仲良くなりましょう。
フランチャイズ加盟店であれば、本部のスーパーバイザーがお店に来ることがあります。
仲良くなった上で、加盟店の実情を聞き出し、加盟を検討するのが最も良いと考えます。
人生を賭けた起業ですから、これぐらいの下調べをする価値があると、私は考えます。
実際に成功している加盟店の多くを見ると、加盟店のアルバイトを経験し、そこから自分がオーナーとして独立している方が多くなっています。
アルバイトとして給料を得ながら、FCのノウハウを学び、企業への準備を整えていくことが、FC加盟成功の1番の近道だと、私は考えます。
以下に、この本に書いてあることについて、元フランチャイズ本部のスーパーバイザーとしての考えも含めてまとめていきます。
FC以外の独立成功は超難関
FCに加盟しないで独立した場合の、創業5年後の生存率は15%。
ちなみに10年後は4%まで低下する。
一方で、FCに加盟して独立した場合の、創業5年後の生存率は65%となる。
特に飲食店を見てもらえるとイメージがつきやすいと思うのですが、地元の個人経営のお店がどんどん閉店していって、その後チェーン店が進出してきています。
アントレプレナーシップ
どのような形態の起業であっても、絶対に欠かせないものが、「アントレプレナーシップ」
自ら行動を起こし、市場を開拓していく精神のこと。
以前、私が所属していたフランチャイズ本部に来られた方には、必ずこのお話をさせてもらっていました。
加盟すれば、努力せずとも儲かると思って、問い合わせをしてこられる方が非常に多いです。
とりあえず営業の努力ができない人には、フランチャイズ加盟は勧めませんでしたし、むしろすぐ潰れるから辞めた方がよいと伝えていました。
加盟を焦るな
いったん独立することを決めた人独特の気持ちとして、早く独立しなければならない、と焦ること。
焦るから、少々条件に疑念があってもあえて目を瞑り、よさそうな要素を必死で探してしまう。
辞めるのにもお金がかかる
どんなビジネスでも、辞めるのにお金がかかる。
特にフランチャイズは違約金が発生するため、普通よりもお金が必要。
自分の得意分野を認識する
好きなこと、得意なことを分析することが大事。
仕事の成果から、自分の強みや弱みを正確に認識する。
起業をすると、仕事とプライベートの境がなくなってくるため、プライベートの好きなことに関しても分析をしておく。
5つの項目をまとめてみる
理念:フランチャイズ本部の経営者は、社会に何を訴えかけているか?ビジネス展開により何を創ろうとしているか?
企業:フランチャイズビジネスがどのように派生して今に至っているか?
システム:儲けの仕組みと競合他社との差別化されている特徴。
収益:売上がいくらの場合、コストがいくらで収益がいくらになるか、シミュレーションをする。競合FCと比較しながらまとめる。
加盟店:成功加盟店の情報をまとめる。
まとめ
最近はコンビニなどのフランチャイズ問題がニュースなどで報道されており、フランチャイズビジネスについても色々考えさせられることが多いですね。
この本には、さまざまな方のフランチャイズ加盟による失敗が載っていますが、自分の人生を賭けるには、あまりにも下調べが足りない、というように感じました。
自分の検討しているフランチャイズが近くで展開しているのであれば、私はぜひ一度アルバイトとして体験してみることを強くお勧めします。
難しい場合でも、そのフランチャイズビジネスが、人生を賭けるに値するかをしっかりと検討した上でチャレンジすることが重要だと感じました。